あれこれいろいろ

木の音と国民性が一致する? の謎

アメリカの木で作った楽器は、明るく元気な、いかにもアメリカっぽい音になり、ヨーロッパの木で作った楽器は、エレガントで繊細な、いかにもヨーロッパっぽい音になり、日本の木で作った楽器は、やはりいかにも日本らしい音の楽器になる…という印象を製作しながらおぼろげに感じていたのですが、昨日、岩田さんも同じことを話しておりまして、どうやら演奏家サイドから見ても同様の感覚があるようです。

これがもし本当のことなら、地域の木の振動特性と地域住民の性格は一致する傾向にあるということになるわけですが、これを論理的に説明することはできるのでしょうか。人間は楽器のような単なる空気振動体ではないので、論理的な説明が難しいように思います。

いや実は、人間は肉と骨と脳でできた楽器なのだ! その土地の振動が肉と骨と脳を通して音楽的に表現されるのが人間なのだ! だから楽器と人間の性格は地域的に一致するのだ! と文学的に言ってみると、なんとなくそんな気分にもなれそうですが、煙に巻かれただけのような気もします。

無理に答えを探すより、今はまだ謎のままにしておきましょうか。