ブリッジの貼り付け作業は、結構緊張するんです。ウクレレ作成の最後の作業までこぎつけたのに、ここで失敗!ということが多いからです。そして、タイトボンドでビタッと付けるので、失敗のリカバーがとても難しいんです。
失敗例はたとえばこんなです。
😭 ブリッジが少し曲がっちゃった!
クランプでブリッジを押さえつけて貼り付けるわけですが、ボンドを塗って上から押さえつけるとヌルッとすべってずれがちなんですね。細い釘をサドルの溝に入れて仮固定してクランプするんですが、クランプの力は強いですから、くぎの力を押し切ってずれてしまったりします。
ブリッジが曲がるとカッコ悪いですね。その上に、弦ごとにオクターブチューニングがバラバラになるので、楽器として致命的なことになっちゃうんです。そうならないように、仮釘の刺し方にかなり気を使います。あとで抜けるぎりぎりのきつさで刺さるようにしています。
😞 ブリッジのボディへの密着に偏りがある
やっぱり均等に密着させたいんです。ブリッジは弦振動をボディに伝える大切なところですから全体に均等にくっつけたい。でも、クランプで均等に押さえつけるのって結構難しい。クランプの咬ませ方次第で、前側に力がかかったり、後ろ側に力がかかったりします。見た目にはなかなかわかりません。ボンドのはみだし具合の偏りを見て、力の方向を判断したりします。
均等に力がかかるように、写真のように、ブリッジに密着してかぶさる木片を乗せてクランプしています。ほぞ組のオスとメスみたいに、ブリッジと木片をなるべく密着させるように木片を作ります。ブリッジ全体に木片が密着してないときは、木片をそのブリッジごとに作り直したりもします。
😣 仮釘をさすときに、ブリッジが割れちゃった。
これもやったことあります。仮釘をぎりぎりのきつさで刺したいんですが、そうするとブリッジの強度の限界を超えちゃうことがあるんですね。
😢 仮釘が抜けない。
仮釘がきつすぎて、しかもボンドで固着されてしまって、抜けない。無理にペンチで抜こうとするとブリッジを傷つけちゃいます。
😣 ブリッジの圧着が不十分。
クランプってぎゅっとめいっぱいしめてるつもりなのに、全然圧がかかってないということがあるんです。クランプの傾きでそうなります。クランプの独り相撲というか、しめる力がクランプ自体に吸収されてしまってるんですね。これもボンドがしっかり乾いてクランプを外すときになって気づいたりします。それに気が付いた瞬間、オウっと唸って空を見上げますね。
とまあこんな感じで、ブリッジの貼り付けは最後の難関です。前はよく失敗しました。オウっとなって、よく空を見上げました。そんなときの空は、なんだかずいぶん青かった…。
あれ? ブリッジの貼り付けは屋内作業だから空が見えるはずはないんだけど…なんで空が青い印象があるんでしょう(・・?。天井と屋根越しに空を透視したのかな? ブリッジの貼り付けに失敗すると、私は一瞬透視能力者になれるのかもしれません。失敗したときだけ一超能力者になれる主人公が活躍する漫画って、なかったですかね。(#^^#)。
なにはともあれ、最近は失敗が少なくなってありがたいことです。昨日もうまいこと行きました。やっぱり、失敗の積み重ねで上手になってるんでしょうね。(#^^#)
釘の刺し方、釘の下穴の大きさの調整、ボンドの塗り方、クランプの仕方、ブリッジに乗せる木片の調整、ブリッジの下面の調整、作業スピード、はみ出したボンドの丁寧なふき取り…これら全部がきれいに一致して、ブリッジがようやく完成です。( ^^) _旦~~