あれこれいろいろ

ロゼッタの6と4

一十舎のロゼッタの飾り装飾はシンプルな図形ですが、これは6と4の最も基本的な形で、一本の線で構成されています。初期キリスト教芸術では、連続性の概念が重要で、6と4の基本からできるパターンが一本の線になり、すべての部分がうまく交差する組紐となることが必要だったそうです。
6という数字の意味は、神が世界を作り出すのに必要とした日数で、完全な調和を意味し、それは完全数と呼ばれ、その自身の約数である1、2、3の和に等しく、オクターブや完全4度、完全5度などの音の秩序、調和でもあり、また6角形は自然界においても雪の結晶などのように万物・宇宙の調和で、それは正三角形6個の合体で、三角形は三位一体と統一を表す象徴をとして不可欠な霊的原則を意味したそうです。
4という数字は、中世錬金術の重要な数字で、金属はすべて4元素(土、水、空気、火)で構成され、それに乾冷湿熱の4性が作用することで物質は構成され、すべては4つの組み合わせで成立する万物の根であったそうです。
完全なポリフォニーは宇宙の調和であるように、楽器の顔ともいえるロゼッタもまた完全性を表現する必要があったのだそうです。
ふーんそうなんだ、ですね。私も書き連ねながら、あらためてそう思いました。一十舎のロゼッタ装飾はこんな図形の中で最もシンプルな形です。こんな完全性の装飾の思想が、リュート、ルネサンスギター、バロックギターにはあったのが、その後消滅して、ただの穴と縁飾りになっていく歴史的過程もいろいろ考えてみるとおもしろそうです。