先日、桑レレその後ということで、桑レレを販売から一旦引っ込めたあと、育てた仔牛がかわいくて売る気がなくなった牧場主のように、桑レレがかわいくて売る気がなくなってしまった私の話を書きました。
ところがその後、桑レレをたってのご所望の方が現れまして、桑レレはこのたびその方に引き取られていくことになりました。
一転二転、運命とはわからないものですね。桑レレ君もようやく世界に飛び出していけるとわかって喜んでいることでしょう。
私としては桑レレが手元から出ていくと思うと少々寂しい感じもするのですが、それはまあいつものことです。
この桑レレに限らず、作ったウクレレを売りたい気持ちと売れなくてもいい気持ちが、私にはいつも同時にあるようです。作ったウクレレを手元に置いて自分で弾いたり眺めたりしていたくて、売れなければ売れないでもいいような気分があるのです。しかし売れればとてもうれしい気持ちももちろんあるのです。それらの気持ちをひっくるめて総合的俯瞰的に見ますと、ひとつずつみんな売れていって地球のあちこちで鳴っている方がはるかにいいことに違いないと思っています。
というわけで、桑レレ君は、このたびめでたく引き取られていくことになりましたことをご報告いたします。