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ウクレレの祖先はルネサンスギターか ルネサンスギター動画 岩田耕作氏

前に少し書きましたが、ウクレレの元になったブラギーニャの源流はルネサンスギターであろうということを教えてくださったのは、古楽器奏者で指導者の岩田耕作さんです。岩田さんとは、一十舎が古楽器風ウクレレを作っていることや、同じく福岡県内に拠点を構えているということなどもあってご縁がありました。

500年も前のルネサンスギターですが、弦が4コースにわかれていてそれぞれのコースの調弦がウクレレと全く同じくAECGなのです。それはつまり、ルネサンスギターのための古楽譜が、そのままウクレレで演奏できるということで、ウクレレの世界に新風を吹き込んでくれる大きな情報だと思います。ルネサンスギターは一般にはあまり知られておらず、演奏する方も多くはないようですが、非常に興味深い楽器ですね。ウクレレの祖先です。

この自粛期間中に岩田さんがルネサンスギターを演奏したYouTubeをメールに添付して送ってくださいました。岩田さんの了解を得てご紹介させていただきます。この曲がウクレレでもそのまま演奏可能なんですからすごいですね。

では二曲どうぞ。どちらも岩田さんご本人の演奏です。↓(*^_^*)

メルキオロ・デ・バルベリス: ファンタジア第3番 – 即興演奏 – 岩田耕作 ルネサン ス・ギター Melchioro de Barberis: Fantasia terza – Improvisation – kosaku Iw ata – Renaissance guitar

イパネマの娘: ルネサンス・ギター・カバー – 岩田耕作 The Girl From Ipanema: Cover on Renaissance Guitar – Kosaku Iwata

いかがでしょうか。美しいですね。気持ちいい響きです。ウクレレのご先祖様の音だと思うとまた一層の感慨があります。

では、岩田耕作さんの最新の経歴をご紹介させていただきます。

岩田耕作
福岡県飯塚市出身
6歳のときに失明。7歳よりギターを、高校入試のために14歳よりピアノを始めるが、そのころから古楽に興味を持ち、上京した15歳よりリュートを、17歳よりチェンバロを始める。
筑波大学付属盲学校高等部音楽科を卒業後ヨーロッパに留学。ブリュッセル王立音楽院にてチェンバロと室内楽のプルミエ・プリ、ストラスブール音楽院にてチェンバロと作曲法の金賞を受賞。
チェンバロを小林道夫、橋本ひろ、アリーン・ジルヴェライヒ、チェンバロとオルガンをロベール・コーネン、バス・コンティニュオとオルガンをマルタン・ジェステール、作曲法をオディール・シャルベ、マルク・アンドレの各氏に師事。
チェンバロ、リュート、ハープなど様々な古楽器を演奏すると共に、器楽、声楽、各種アンサンブル、和声学、合唱などの指導を行っている。
また、言葉のための音楽というバロック音楽の理念を日本語の音楽に行かせないかと模索中。歌曲「水辺月夜の歌」がハンナ作曲賞・歌曲部門入選。

岩田さんのホームページはこちらですので、是非ごらんください。

ハルモニー・セレスト

一十舎では古楽器風ウクレレを作成していますが、岩田さんは古楽器風というレベルではなく、古楽器の神髄の音を教えてくださいます。