スプルース&パープルハートウクレレをお買い上げいただいたお客さまから、感想のはがきをいただきましたのでご紹介させていただきます。屋久杉ウクレレに続いて、二本目をお買い上げのお客様です。ダダリオのブラック弦をご希望で、張り替えて納品させていただました。
今回のウクレレも私が思っていたとおりにスプルースとパープルハートの組み合わせには、ダダリオのブラックが合うと思い、弦を替えてもらい、やわらかい、私の好きな音色になりました。前回の屋久杉ウクレレも落ち着いたら、ダダリオのクリアー弦に替える予定です。ただ残念な事は、一弦の2フレットと3フレットがもう少しサスティーンがその他のフレットと同じように鳴るともっと素晴らしいウクレレになると思います。これからもワクワクするウクレレを作って下さい。 ※ 2~3日弾いていたらだいぶ良くなりました。
たくさん参考になるご意見を書いていただきありがとうございました。弦に対する造詣が深いお客様なのです。
ウクレレが出来上がって、弦を張って弾いてみますと、作るウクレレごとに、非常によく音が伸びる弦とそれよりは伸びが落ちる弦が出てきて、同じ弦の中でも、非常によく伸びるフレットとそうでもないフレットが出てきます。どの弦のどの音がもっともよく伸びやすいかのポイントがウクレレごとに異なります。それがウクレレの個性のひとつでもあるわけですが、できればメロディラインを作ることが多い一弦の、最も使用頻度の高いフレットのあたりに、そのよく伸びるポイントを合わせたいと思っています。しかしウクレレを作る材を変えても、材の厚みを変えても、弦を替えても、何を変えてもそのポイントが変動してくるので、そのポイントのコントロールはなかなか難しい課題です。このウクレレに当初ワースの弦を張っていたときは一弦の2フレットや3フレットのサスティーンは良かったので、そのポイントの変動に弦はかなり大きな要素です。音の伸びのよい材を探し、その組み合わせを探しと、全体の底上げをする工夫をすべてのウクレレ作者は模索しているわけですが、全体ばかりでなく、各部の共鳴ポイントをコントロールするコツがつかめたらすごいことだと思います。弾き手の好みによって、どこを最も伸びを良しくしたいかは異なるので、演奏者自身がそれをコントロールできる調整要素が見つかったらさらにすごいことだと思ったりもします。その可能性がありそうな部位は、弦の種類と太さ、サドルの材質、サドルの高さ、あたりでしょうが、こういときはこうしたらいいという明確なコツをつかみたいところです。しかしまあ、そのあたりは、すでに多くの人が試しているところでもあるので、もっと異次元の方法を見つける必要があるのかもしれません。
とても大きな課題です。
ご意見ありがとうござました。